学校歯科健康診断
学校歯科健康診断は、青森市の小学校、中学校、高等学校において毎年4月から6月の間に実施されます。
一般に良く知られているC(むし歯)やG(歯肉炎)の記号だけではなく、歯列(歯並び)の異常や顎関節、口腔粘膜の疾患、そして外傷の有無などについても診査をしております。生徒児童のお口の中からの得られる情報をもとに必要があれば、学校と協議をして学校保健教育に役立てることも学校歯科健康診断の目的となります。また、毎年9月に歯・口の健康児童審査会(よい歯のコンクール) を開催していますが、学校を代表してこの審査会に出場する児童の選抜も兼ねて診査をいたします。
歯科健康診断の実施においては、学校の規模によっては数日に分けての健診或は数名の歯科医師による健診など工夫をして取り組んでいます。平成28年度からは、事前の保健調査を保護者の方にお願いしておりますが、円滑な健診の遂行のためにご協力をお願い致します。学校歯科健診はスクリーニングであり、事後措置として歯科医院への受診勧告があった場合は歯科医院での精密な検査を受けて頂くことをお願い致します。また、お口の健康を保つためには歯科医院での定期的な健診をお勧めします。
さて、近年の青森市のむし歯の状況ですが、県内では青森市はむし歯の比較的少ない地域ではありますし、過去を振り返ればむし歯は減少傾向にあります。しかしながら、全国的立場からみた時には県庁所在地としてむし歯罹患率は上位にあります。
むし歯や歯周病は生活習慣病であり、健康寿命の延伸を考えても学校保健教育において正しい習慣と予防知識を身につけることは必要です。それと共に、東北でもすでに実施されている県もありますが、学校単位で取り組む予防の他に地域でフッ素洗口によるむし歯予防に取り組む必要があると歯科医師会では考えております。